漢字七不思議

<漢字七不思議 其ノ壱>

「カタカナっぽい漢字」


よくぞ足を踏み入れてくれましたね。






漢字界の深淵へようこそ。






ふふふ・・・











貴方は「カ(=か)」「力(ちから)」

極めて似ていることをご存じであろう。






「エ」「工」や「タ」「夕」も同様、

単体では見分けるのが至極困難である。






「ロ」「口」も然り。



数え上げれば限がない・・・
















何故こんなに紛らわしいのだ。






とはいえ実際、日常生活で至極困るかというと

そんなことはない。

文脈によって漢字かカタカナかの判別は

貴方にも容易であろう。






でもこんな場合はどうだろう。






貴方は下線部の最後の文字を

「カ(か)」「力(りょく)」

どちらで読んだだろうか。

※「もう知ってる」という方は知らない体でお読みください。






「前後関係からは確信が持てない・・・」

「こんなにカタカナが続いているなら、最後も"か"だ」



と思われたなら、それは間違いだ。



未知の単語・分野が出現したとき、

「文脈」という武器は

途端に意味を成さなくなる。



これでも尚、「文脈で判別できる」と言えるだろうか。






さらにこういう場合はどうだろう。






「彼の提案に丿る」






もし貴方が「丿」をカタカナと判断したなら、

上記の文は「提案に賛同した」と捉えるであろう。






だが実際はこうだ。






「彼の提案に丿(もと)る」






「丿る」- もとる(意味:そむく)






「丿」もれっきとした漢字だ。

「丿乀(へつふつ)」でご存じの方もいるだろう。






つまり、上記の文は「提案に反対した」という意味である。

「丿」を漢字と取るかカタカナと取るかで

意味がまったく真逆になるのだ。






もしこれが、手書きの文章ならどうだろう。






もちろん、執筆者が「カタカナの"ノ"です」

と言えばカタカナの"ノ"になる。






そして、「漢字の"丿"です」

と言えば漢字の"丿"になる。






つまり、
















「私は提案に賛成したとは一言も書いていませんよ。

ほら、"もとる"って書いてあるじゃないですか。

え?知るか?それはあなたの知識不足の問題ですよね。

紛らわしい? そしたら「力(りょく)」「工(こう)」だって

紛らわしいじゃないですか。でも皆さん普通に使ってますよね。

とにかく私は賛成していないので、失敗の責任は取りませんよ。」






なんてことも。






ああ、末恐ろしや・・・






・・・





















というか日常生活でわざわざ「丿」を使ってくるような人は漢字以前に
性格に難アリだからこの問題が解決しても何の進展もないというかこん
な漢字は嫌がらせぐらいにしか使えないしクイズに出しても怒られ(ry